「最も弱き魔物」コボルトの青年、狩人シェートは、山からの帰り、
自らの住む集落を焼かれ、家族、友人、そして恋人までも皆殺しにされる。
それを為したのは異世界より召喚された、絶対無敵の鎧を纏った勇者、逸見浩二。
自身も深手を負い、瀕死となった彼は、それでも自らの愛するものを奪った
勇者に復讐を叫ぶ。
その声に答えたのは、天界で廃神(すたれがみ)と嘲われる女神、サリアーシェ。
一匹と一つ柱は共に手を携え、神と魔の間で繰り広げられる、魔王と勇者の、戦いの遊戯に挑む。
これは、世界を救う勇者に復讐を望んだ一匹の魔物と、それに答えた女神の物語。